発表された日本eスポーツ市場規模に関する所感2018ver

皆様こんにちは。今回は「G'zブレイン」さんが「2018年日本eスポーツ市場規模は48.3億円と推定」と題し、日本eスポーツ業界に関する市場規模予測を発表しました。

eスポーツがもてはやされた2018年だったかな?とも感じていますので個人的な感想も交えながら考察してゆきたいと思います。勿論私はプロデューサーでもアナリストでもありませんでした、エンジニアとしての直感に従ってあ〜だこ〜だ感想をつけてゆきたいと思います。ちなみに今はもうゲーム会社の人間ではありませんので本当に単なる感想です。

尚、今回の情報出典は「株式会社Gzブレイン」さんのものとなります。え?どこですか?って??元を正すも何も天下のカドカワグループの100%子会社様です。この際皆様覚えますようにでっかくロゴ貼っておきます。えいっ。

こちらの会社は最近esportsに関連するTwitterでも元気な但木さんが所属する会社さんです。正直元開発者として誰だこの人?という感想を当初Twitterを拝見した時はありました。が私が現役で開発を担当していたのは”PS3”と”PSP”のシステムソフトウェア、並びに”PSN”のバージョン0からで、もう10年以上前のお話。当時はぶっちゃけライセンシー(ソフト会社)よりもSCEが大手を振っていた時代。(この前見に行ったら青山からSCE本社なくなってたorz)色々あってゲーム業界を辞めてあえて見ないようにしていたので随分時代は変わったものだと実感します。あのSCEが無くなっているとは考えられず我が青春は消えている感があります。っていかん、これだとおじいちゃんの昔話になってしまう。このあたりの戯言はまた別コラムでも作ります。

さて大分脱線していましたが、但木さんは凄い人でした。総務省から発表されている『eスポーツ産業における調査研究報告書』これも但木さん著らしい。いちゲーム関連会社がまさか国の機関に対して提言する時代とは非常に感慨深いです。そりゃeスポーツだ!って騒がれる訳ですね。うん、納得です。

では随分長い前置きでしたが、発表を見ていきましょう。!(やっとかい)

この図は日本eスポーツ市場を「G'zブレイン」さんが独自にまとめたものです。そしてこちらの画像と共にこんな見解をだされております。

2018年の日本eスポーツ市場規模は、前年比13倍の48.3億円となりました。今年2月、「日本eスポーツ連合(JeSU)」の発足とプロライセンスの発行開始を皮切りに、eスポーツに関する報道が急増、 また、各テレビ局によるeスポーツ関連番組の放送開始に伴い、スポンサーシップに関わる収益が拡大しました。さらに、『Fortnite(フォートナイト)』、『PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS(PUBG)』といったタイトルのゲーム内課金も増加しています。
本調査では、2019年から2022年までの年間平均成長率は19.1%と予測。大手新聞社による学生向けeスポーツ選手権や、ゲーム会社によるリーグ大会などが開始されることで、eスポーツファンの拡大とともに、eスポーツ関連の支出が増加することが見込まれます。今後、東京オリンピック・パラリンピックに向けた企業のeスポーツ関係の予算拠出も想定され、2022年には99.4億円にまで市場が拡大すると予測されます。

「G'zブレイン」2018/12/11プレス発表より

なるほど。JeSUの登場で報道が大きくなり、バトルロワイヤルタイトルの目玉「Fortnite」と「PUBG」の流行でプレイヤー数も増加、そして課金率の増加、更に学生向けのeスポーツ選手権なども増えた結果、eスポーツ関連グッズも売れたりスポンサーも増えたり、、、という見解ですね。うん、まさにそんな感じでしたね。特に2017年の時とは画像で見れば分かりやすいのですが、えらい違いです。こうして見ると賛否両論あったJeSUの存在も業界の為になったようにも思えます。

でもeスポーツのガラパゴス化は大丈夫?

ただし、個人的には「一部の業界関係が自らの利益を流行に沿って早めに青田刈りした結果にも取れる」とも思います。何故か?「サッカータイトル」一つにしても世界規模で見た場合、あっちのタイトルを取るべき?なのに恐らく大人の事情が入って大会採用タイトルが微妙だったりもあるからです。別種目でタイトルを出してしまいますが例えばJeSu認定タイトル「ぷよぷよ」がesportsってのはちょっと無理があるように思えます。「ぷよぷよ」は「ぷよぷよ」でありますし、「ボンバーマン」も「ボンバーマン」で良いわけで一々「eスポーツ」ってつけないでも大丈夫なんじゃ?というのがあったりします。何故世界的に流行になってこれがesports!というタイトルでなくて、それってesports?というタイトルがJeSuが採用するのか?そう感じるとやっぱり色眼鏡がかかってしまいます。

上記を含めて考えると「流行に沿う形でゲーム業界の再編をしつつある結果」がeスポーツ単体市場規模が拡大したという事実に置き換わっている可能性もあるわけです。いや、感想ですよ??

重複しますが、、なんでかって言うと散々世界規模で流行っているDota2とか、LoLとかオーバーウォッチって中々報道されませんし、JeSu認定タイトルに取り上げられません。またCS:GOなんかもそうですが、不思議なくらい取り上げられません。去る2018/12/4も千葉で行われた「Esports North Asia」もブリザード社のesports担当者が来ていましたがあんまり報道されません。勿論今回の調査報告対象が「日本」であって世界と無理くり併せる必要もないんじゃないか?という意見があるのかもしれませんが、世界とのズレがあれば過去ハードウェアやソフトのガラパゴス化が起きた事のesports版が発生しているんじゃないかとも心配してしまいます。ですから、個人の見解ですが「確かに流行りの兆しはあった、市場規模も上がったけど、うーん」という気持ちが捨てきれません。まぁ置き換えでもいいですがね。

そんな日本の市場の内訳は?

色々愚痴っぽい見解も入ったのですが、そんな日本の市場の内訳も「G'zブレイン」さんは出してくれています。見てみましょう。

こんな感じです。ふむ、、、スポンサーががっつりという事でしょうか。これに対して「G'zブレイン」さんは、、

2018年時点での日本eスポーツ市場の収益項目別割合をみると、チームや大会へのスポンサー料や広告費といった「スポンサー」の割合が多く、全体の75.9%を占めています。日本においてもeスポーツに対するメディアの注目度は日々高まっており、大会やチームへのスポンサーシップを表明する企業が増加傾向にあります。スポーツ興行の主な収益である「チケット」、「グッズ」、「放映権」といった項目が、eスポーツ市場においても、今後大会数やファン数の増加に伴って成長していくことが見込まれます。 

「G'zブレイン」2018/12/11プレス発表より

との事です。

ここは以前とはかなり違うゲーム業界の動きが見て取れます。なんと言っても「スポンサー」の存在はとても大きいです。以前もゲーム内でのイベントや看板に企業のロゴや具体的な商品が出てきたりするものがあったのですが、(龍が如くシリーズなんかは特徴的です)eスポーツにおいては「スポーツ興業」と同様に「チケット」、「グッズ」、「放映権」といった項目があります。つまり、これまではゲームで完結し、eスポーツはリアルスポーツのビジネスモデルに近い事も出来る可能性があるわけです。esportsを世界と共同調歩するかどうかは別としてビジネスモデルのあり方については何となくですが、世界も国内も変わらないように感じます。いや、個人の感想ですよw?

とても楽観的な人口増加予測だが実現してくれると嬉しい

さてこれでラストですが、「G'zブレイン」さんは今後の日本eスポーツ人口についても増加予測を立てております。見ていきましょう。

2018年の日本eスポーツファン数(試合観戦・動画視聴経験者)は前年比66%増の383万人となりました。なお、当社では、日本にはゲーム関連動画の視聴者が約2,500万人いると推計しており、そのうち15%がeスポーツファンと算出されます。eスポーツ市場の大幅な拡大と比べるとファン数の伸び率は緩やかなものの、今後ゲーム会社がeスポーツ興行へ積極的に取り組み、大会の開催やテレビでの放送が拡大し、試合観戦の機会が増えることで、eスポーツファンがさらに増加することが見込まれます。

「G'zブレイン」2018/12/11プレス発表より

ここを見るとやっぱり既存のゲームプレイヤーをeスポーツファン数に置き換える戦略を推奨かな?とも思えるのですが、本当にこんな感じで人口が増加してゆければ少しでも業界の為にもなりますし未来は明るいかなと思います。

ただしポイントは「今後ゲーム会社がeスポーツ興行へ積極的に取り組み〜」という置き換え戦略がうまくいくか?世界的に見て「そのタイトルじゃなくて何で日本はこちらで開催しないの?」というところをどう解消してゆけるかにかかっているかと思われます。

ゲーム会社はゲーム会社なりのプライドもあるので当たり前ですが自社タイトルを推奨します。日本固有のタイトルを推したいのは分かります。ですが既にesportsという市場規模で見れば日本固有タイトルよりも海外のタイトルの方が人口も多く先にesportsとして普及しているのが現実ではないでしょうか?そうなってくると、この図の様な盛り上がりをせず「海外」の図に日本ユーザー(正確にはアジアという枠組み)も組み込まれてしまい、図の様な形にはなりにくそうな気がしてなりません。(日本だけガラパゴス化する)

ぶっちゃけ大人の事情を乗り越えて欲しい

さて「G'zブレイン」さんの発表を見て色々個人の感想を述べてきました。最終的には上にも書いた通りで「ぶっちゃけ大人の事情を乗り越えて欲しい」というのが最終的な感想になります。

今回の発表を見る限り「日本」というところにフィーチャーしつつ、「G'zブレイン」さんも重要な点として「今後ゲーム会社がeスポーツ興行へ積極的に取り組み〜」と述べていました。願わくばこの取り組みというものがeスポーツは日本で流行ります。ま、タッグを組んだ少数の俺達の中でだけな!ケケ。に日本の業界全体としての流れにならないで欲しいと考えています。

本当にesportsが流行する事、企業の思惑ではなく文化として根付かせる理想に基づいて各種企業/団体さんが一緒になって企業を超えた取り組みでesportsを普及させていってほしいと思います。

■捕捉

記事の中での表記で「esports」は私個人の表記です。「eスポーツ」は「G'zブレイン」さんの表記です。混同して記載していますが誤記ではありません。本記事に関しては個人的な見解感想であります。

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